イルカとクジラとイルカショー

イルカとの出会い

 

イルカ

1966年は、「カローラ」がデビューしたことが日本では大きな出来事でした。

この年、小学生だった私が、テレビに張り付いて見ていた番組に「わんぱくフリッパー」というアメリカ合衆国のドラマがありました。そこに登場する少年は、私より少し大きいくらいでしたが、貧困とは言えない自分の生活ぶりと彼らとがあまりにもかけ離れていることに驚きながらも羨望のまなざしで見入っていたのです。

 

彼らは、フロリダのマイアミに住む家族です。毎日のように海を泳いでいる少年は、「足ひれ」をつけていました。時々、スクーバも使いました。日本にはまだなかったと思います。
私が「パディー」のライセンスを取得したのは1974年です。この頃のスーツは真っ黒で、ボンベは「鉄製」でした。中学3年性の時、受験勉強も、アルバイトもこなし取得したライセンスです。まだ、スクーバーをマリンレジャーとして楽しむ者は日本では僅かでした。
「僕もやりたい。」ずっと思っていました。今は沖縄県に住んでいて、26年前に移民してきました。今のこの生活は、多分、「わんぱくフリッパー」が大きく影響していると考えています。

 

「フリッパー」とは、このドラマに登場する主演クラスの大物イルカでした。
イルカを見たのも、足ひれで泳ぐことも、このドラマで知りました。そこでは、人間の言葉を発することはないけれど、明らかに、フリッパーは話していました。小学生の私にはそう理解できました。

 

2014年11月1日に悲しいことがありました。国際沖縄海洋博覧会記念公園内の「美らうみ水族館」にいたイルカの「フジ」が亡くなりました。(享年45歳)
彼女は推定1969年生まれとされて言います。この水族館にやってきたのは1976年です。年齢は「歯」や身体の一部のレントゲン画像から、正確に推察できます。
やってきた頃は、元気な母イルカでした。彼女は尾びれを「感染症」に侵され壊死し、2002年の手術により救命されましたが、尾びれの75%を失いました。ご存知のとおり、イルカは哺乳類ですから、人で言えば足首を失ったハンディーと同じです。

 

彼女は自慢の身体能力の発露手段を失い、みるみる元気がなくなり「うつ状態」に陥ったように見えました。その後、「ブリヂストン社」の協力により、「人口ヒレ」を得たのは有名です。当時の画像が残されていますが、本当に嬉しそうでした。晩年のフジは展示水槽でなく、オキちゃん劇場から少し離れた専用の「静養水槽」で暮らしていました。

 

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イルカの豆知識

 

年に一度は美ら海水族館へ訪れるのですが、晩年のフジ専用水槽は、「オキちゃん劇場」横のヤードにありました。誰もいません。その水槽の主が「フジ」であることも書かれていません。そこへ行くと、必ず、水面に背ビレだけ出して、スーと近づいてきます。顔を出して、私を見たあと今度は水槽の淵を高速で泳いで回ってきます。コースを変えて、中央で小さなジャンプをすると、あのブルーのブリジストン製ヒレが見えました。

 

イルカ

イルカはクジラと生物学的には分けてはいません。つまり、イルカとクジラに明確な線引きはないのです。ヒトとサルに例えると、イルカ(クジラ)とカバだそうです。

カバがイルカになったのではなく、ヒトとサルと同様に、カバとイルカは同じルーツであるということです。陸棲動物が海洋へ戻ったことは確かなようで、化石が残されています。また、イルカの胎児時代では後ろ足の痕跡があるそうです。2006年に、和歌山県の沖合で、「腹ビレがあるバンドウイルカ」が発見され、直ちに捕獲されました。ネット上では姿を確認できませんが、捕獲後は大発見とされ、徹底した身体検査が行われており、レントゲンはもちろん、かなり細部までデータが集められました。名前を「はるか」と命名され、研究のための検査は行われましたが、大切に飼育されました。しかし、残念ながら、2013年に治療の甲斐無く永眠しています。

 

その腹ビレは、ルーツが陸棲動物であったことの証拠をとして、化石研究などを裏付けるものでした。新種ではなく、バンドウイルカで、胎児の頃失うはずの腹ビレが突然変異により残されたもの、として結論されています。

 

ヒトの眠は、「脳」と「身体」を交代しつつ行われます。同時に眠ってしまえばどうやって起きればいいの。と言うことでしょうか。ヒトは情報処理の大部分を脳が行いますが、「訓練」などで得た「反射」による瞬間判断は脊髄で行われます。ピアニストの指の動きはこの典型です。赤ちゃんが先天的に動ける動作には制約が合って、例えば自分の指を口に持ってくる「距離感」などは後天的に訓練(学習)で覚えます。このような身体動作により、脳はその能力を信頼でき、身体に申し送って休むのが「レム・睡眠」です。脳のデフラグです。

 

イルカ類にはレム睡眠がありません。しかし、体全体を同時に眠らせることはしません。彼らは、左右交代で眠ります。正確な円を描きながら一定時間毎に浮上し呼吸します。この動作を眠りながら行わねばならないので、左右片方づつ休むことにより「泳ぎ」ながら眠れるのです。

 

イルカは遊ぶのが好き 

 

イルカ

イルカといえば、ずば抜けた身体能力と知性に興味が惹かれます。もっともよく見かけるバンドウイルカを例にお話します。

 

バンドウイルカを漢字表記すると「板東海豚」と書きますが、もう一つ呼び方があって、ハンドウイルカです。漢字は「半道海豚」です。和名の学名はこちらです。
体のサイズは最大体重が650kg、体長4mですが、肥満体ではなく健康体です。個体差が大きく、小さなものでは150kg、2mです。どちらも大人です。大きさが極端に違うので、別の種類とされていたこともあります。海洋生物ではよく起こることだそうです。生活空間の大きさが私たちとは桁違いですから、このようなこともあるのでしょうね。

 

泳力。巡航速度(ヒトで言えば歩行)5〜11km/h。高速(ヒトで言えばランニング)45km/h。ダッシュ65km/hです。目撃証言では、70km/hの高速艇と並走していたそうです。

 

ジャンプ・ショーでは、8mの高さのボールにタッチさせているところがあります。多分これが限界でしょう。なぜなら、見世物として訓練しているのですから、ヒト側は「より高く」を望むので、これに答えて戯れるイルカが「もうここまでで許してー。」と言っていると思います。動物調教がもっとも容易な動物がイルカです。

 

海で、船と並走したり、競ったり、ジャンプしているのを見かけますが、なんのためでしょうか。広い海で生活する彼らは、「知性」も豊かですから、多分「退屈」なのではないでしょうか。そこへ船舶が通り、甲板にはヒトという生き物がいるのを見つけた彼らは「洋上での少ない娯楽の一つ」として遊んでいるのでしょうね。生きる上で、こんなにエネルギーを無駄に使う必要がないのですから、明らかに遊んでいるように思えます。

 

ジャンプが凄いことは、ヒトと比べることがナンセンスですが、シンクロナイズドスイミングの演技や水球選手のシュートなどで人のジャンプを見ることができます。マックスでもヘソまでは無理です。ヒトのマックススピードは7.5km/hですから、この加速力でジャンプするのが限界値です。イルカの泳力は示しましたが、ジャンプを見てその凄さを再確認できます。イルカはジャンプの前に、プールを泳いで加速しジャンプするのですが、水深が深い方が飛びやすいのかと思うのですが、水深8メートルのプールであっても水深6mほどのところを泳いで加速しています。

 

訓練されている彼らは、新入りのイルカに芸を教えているとしか考えられない観察報告があります。